フィボナッチの引き方

フィボナッチリトレースメントの引き方

今日は、よくメールで質問を受ける、フィボナッチリトレースメントの引き方についてお話しします。

 

最初に申し上げておきますが、フィボナッチの引き方に正解も不正解も特に決まりはないと思っております。

 

一定の辺に対して、どの比率でチャートを形成していくか、チャートという美術作品が作られていく過程を追っているような、そんなイメージを持たれるのが良いと思います。

 

もともとフィボナッチリトレースメントは黄金比率と呼ばれ、万物のものは大方この法則に向かって行き着く、っといったような理論を金融工学に持ち込み、人々の欲と欲がぶつかり合う、値動きに照らし合わせたものです。

 

よって、チャートが出来上がってくると、万物の法則に基づきやすく、それといった比率になっていくことが散見されます。

 

フィボナッチをどこからどこまで引くと良いか?

フィボナッチは芸術です。

 

ですので、僕はよく美しい引き方はどこなのかと考えながら引くことが多いです。

 

レンジ相場で引いてみてもいいですが、美しい引き方はわかりません。ここは割愛させてください。

 

例えば、綺麗だな~~っと、ぽや~んとチャートに見とれてしまうことってありませんか?(僕だけか( ´∀` )? )

 

僕はトレンドが発生した辺に対して引くフィボナッチが好きです。

 

そこに、スラストと呼ばれるジョー・ディナポリさんが考案したテクニカル分析が入っていると、尚、美しいフィボナッチが引けることに昔、気づきました。

 

例えばこんなチャート

 

ドル円4時間足でフィボナッチを見る。

USDJPYH1

ドル円4時間足チャートです。

先月の下落トレンド中の一部を切り抜きました。ぜひ、チャートをクリックまたはタップして拡大してご覧ください。

 

高値と安値を結んだフィボナッチリトレースメントを御覧ください。

綺麗ですよね? 38.2%も50%も61.8%も、戻りのレジスタンスラインが全てワークしてしまったパターンです。

これはさすがにワークしすぎですが・・・。

よくセミナーなどのオフ会で、どこから引けば良いのですか?っと質問を受けますが、

その答え方としては、「スラストを含むトレンドの高値と安値を結んでみると綺麗に引けることが多いですよ。」と答えます。

 

じゃあ、スラストを含んでいるなら、下記のように引くのはどうでしょうか?

 

USDJPYH2

これもありだと思っております。

引き始めの起点をもう少し高値から引いてみただけです。

要するに、明確なトレンドを一つ見つけて、それに対してフィボナッチリトレースメントを引いてみますと、それ相応の戻しが実現していることに気づきます。

たくさん引いてみてください。

慣れてきますと、一定の確率で、このへんで止まって反転してるな?っというポイントが見つかります。うまくラインを引く練習から始めてみてください。

 

実はこれ、長い辺と短い辺を組み合わせたフィボナッチのダブリポイント(クラスター)を見つけに行く方法をコンフルエンスといいます。

 

この場合ですと、38.2%ぐらいが一番目のショートタイミングが。

最初に引いた短いトレンドに対して50%戻しとほとんど近いプライスですので、こういうポイントを探してショートを指しておくと、止まる確率が断然あがります。(いわゆる、短いトレンドの50%戻しと長いトレンドの38.2%戻しが同じようなプライスになると、条件が重なっているため、サポートやレジスタンスとして機能しやすいということ。)

 

よって見事にぴったり重なるときこそ、強気にポジションを張れば良いわけです。

 

楕円水色のレンジの高値から引いてもどうなのか?っと思いますが、高値といえば高値を含みますが、さすがに変形です。

 

重要なのはトレンドの起点になったポイントだと思います。

そもそも、全然美しくないですからね。

 

上手に引けるようになるコツは、トレンドに対して1辺だけでなく、2辺ぐらいは引いてみるクセをつけてみましょう。

 

直近の長い辺と短い辺両方引いているとシックリくるポイントというのがしばしば目立ちます。

 

慣れてくると、ぱっとローソク足だけ見ただけで、「あ、半値戻しだ!」とか、「38.2%でワークしてるんじゃないか?」と目測でわかります。

 

毎日引いてたらこうなりました(笑) 別にここまでならなくても全然問題ありませんが(笑)

 

まとめます。

1.スラストを含む、トレンドの際立った高値と安値を引いてみる。

2.前後、フィボナッチの起点か終点を伸ばしてみて、ダブりポイントがないか探してみる。

3.コンフルエンスがあったら、尚更引き方に間違いがなかったかと確認できる。

 

こんなところでしょうか?

 

 

今日はフィボナッチの引き方の例外パターンです。

ポンド円の日足チョイスしました。

GBPJPY2

昨日取ったキャプチャです。

高値と安値を結んでみました。

 

ふつうですよね? みなさんもこのように引きますかね?大方は。。。

 

これなら半値戻しの50%の手前ぐらいからショートの指値を打診売りポジションセットすれば良いでしょうか?

 

ただ、僕は下記のように引くことのほうが多いです。

 

GBPJPY1

こちらのほうが美しそうです。

 

前回の緩やかな上昇トレンド(チャネル系)の上昇を否定した足の起点からです。

1枚目のキャプチャのトレンド起点は、どちらかというと、上昇トレンドの高値(188.77)になります。

 

11月に188.77が高値になるとは誰も思ってませんし、どう考えても上昇トレンドの最中、としか断言できません。

よって、上昇トレンドを形成していたチャート形状の一部と考えていいのではないでしょうか。

 

上記のように考えますと、この下落トレンドの起点186.25 上昇トレンドを否定して、安値をブレイクしていったときの高値からフィボナッチを引いてみたほうが、一連の下落トレンドと位置付ける起点としては得策ではないでしょうか?

 

現に、2枚目のチャートは50%戻しが175円とプライスも切りよく、レジスタンスになりやすいポイントです。

日銀のマイナス金利導入で、高値がどこかもわからないぐらいな異常な乱高下相場でした。

 

それでも、ピタリとハマってくれるフィボナッチには本当に不思議でなりません。

 

もし引いていて、しっくりこないことがあれば、上記のようにトレンドの起点はどこからなのかを少し考えて頂ければ、納得のいくフィボナットリトレースメントが引けるのではないでしょうか?

 

FXに限らず、株でもコモデティでも通用しますので、ぜひご参考ください。

 

ドル円でもう一度見てみる。

IMG_1158-1

今度は、iPhoneアプリです。スマホからも指先一つでフィボナッチが簡単に引ける最強アプリ、MT4です。

 

これも先ほどと同じです。

一見、ワークしているように見えます。38.2%で。

 

でも、フィボナッチリトレースメントを引いた起点は、どちらかというと、下落トレンドの安値です。

ここの起点は下落トレンドの一部の点から引いていることになります。

 

よって、ポンド円2枚目チャートのように変更をしてみましょう。

 

この上昇トレンドの引き金となった起点はといいますと、もうお分かりになりますでしょうか?

 

上昇トレンドの起点となったポイントから引く。

IMG_1159

いかがでしょうか?

 

こちらのほうが見事にぴったり50%でワークしています。

 

赤く丸で囲ったポイントは、まだこの時点でトレードをしていたら、誰がどうみても、ゆるやかな下落トレンドの最中だと認識するでしょう。

 

そして、水色で囲った丸のポイント、まさに下落トレンドを止めた起点この上昇トレンドを生み出した大元は、このプライスではないでしょうか?

 

もちろん、フィボナッチの引き方に正解不正解もあるとは思っておりません。

僕の何百、何千回も引いた経験上、こちらのほうがうまくワークすることが多かったので、こちらの引き方をすることが多くなりました。

 

過去のブログに掲載していたMT4チャートのフィボナッチもこのように引いていることが多いと思います。

 

この神秘的な値動きに魅了されてしまいますと、チャート分析が非常に楽しくなります。

僕の場合、成り行きトレードをサラリーマン時代に使いこなすことは不可能でした。

 

そこでフィボナッチトレードです。サラリーマンFXトレーダーで成功するためには予め指値をセットしたトレード方法が必要でした。

 

僕にとってはこれが非常にピッタリなトレードスタイルだったのです。

ひろぴー