第二回、ディナポリチャート分析です。
今回はダブルレポについて詳しく説明していきたいと思います。
前回の記事をご覧になっていない方は左記カテゴリ内のディナポリチャート解説(1/3)をお読みください。
スラストとシングルペネトレーションは順張りの押し目を拾いにいく手法に対して、ダブルレポは反転を捉える手法になります。
反転といっても大きな流れの反転になります。基準としては日足以上のチャートが望ましいと、ジョー・ディナポリは推奨しております。
僕も個人的に日足、週足でこの形状が出た場合は重宝しており、結構な警戒を要すことが多いです。
取りに行く手法ではあるのですが、個人的には、利食いの目途として使える手法だとも思っています。
特にトレンドの終焉を迎え、流れが変わる潮目では収益を落としやすいですし、資金を減少させてしまうことが多々あります。
そんな機会を最小限に抑えて、次のチャンスまで資金を守ることができる手法、ダブルレポという認識でいます。
まず、さっそくチャートから紹介していきます。
わかりやすいように、前回の記事を流用します。運がいいことに、ダブルレポも出ていましたので。
簡単に申し上げますと、変形なダブルトップや、ダブルボトムが形成されたチャート、という認識を持ってください。
但し、日足以上、長い時間足が条件となります。
如何せん、欧米人が推奨するテクニカルはLook a likeはOKだ、とか言い出します。日本人的には一番NGワードですよね(笑)
ただ、相場の世界では、こういった発想は意外と重要で、テクニカルがこうなったからルール通り、そうエントリーした、ではなく、マーケットの資金の流れがチャート上で天井圏、またはボトム付近で乱高下して結果的には大きな調整が起こった→あとから視覚的に確認する=テクニカル分析チャートというイメージになります。このイメージを持つことができるとダブルレポは非常に使いこなせる手法の一つとなります。
さあ、上記のイメージを持ちながらチャートを解説していきます。
前回のシングルペネトレーション以上で、ローソク足8本以上のスラストがあることが最低条件です。
さらに付け加えるならば、できたら15本以上、とディナポリは言及しています。
この大きなトレンド発生後、DMA3を交互に跨ぐ現象がおきるとダブルレポ発生です。どういうことかというと、トレンドが一度終えて、DMA3をブレイク、その後再び上昇を始めたけれども再びDMA3に戻ってきて反落してクローズしたら、ダブルレポ発生となります。
そして、このDMA3をブレイクした後から戻ってくるまでのローソク足の本数条件は10本以下と定めています。合わせて3~4本ぐらいが一番成功しやすいと付け加えています。
このチャートは一回ブレイクして、3本目のクローズで戻ってきていますから、条件的には非常に望ましい形でした。
利食いの目途はこの場合ですと、いびつなダブルトップをつけ始めてますから、直近ブレイク手前でポジション縮小、ブレイク後伸びていったら残ったポジションをトレールで追いかけるようなイメージが良いです。
逆に損切は直近高値、と言いたいのですが、日足の直近高値ですと形状上、だいぶ上になることも多いです。
このチャートでは日足ですので、細分化した4時間足あたりの戻り目途を立ててストップを置くのが望ましいと思います。
では、お次にダブルレポ失敗例です。
直近の最近あったチャートはポンド円日足でした。
どちらかというとこれは非常にきれいな事例です。水色楕円で囲った部分がダブルレポになります。
こちらが形成された時は、ポンド円の戻り売りで戦略をたてていました。
残念ながら、結局高値ブレイクして損切りにはあいましたが、4時間足で戻り売りの収益があったので結果的には微損でトレードを終えることができました。
ダブルレポ形成後、2日間にわたり戻り売りを繰り返し、3点止めのサポートラインをブレイクするシナリオを建ててたのですが、最終的にブレイクできずに戻ってきてしまいました。
ここブレイクしたらかなり走るポイントでしたので勝負どころは間違っていないと思っています。リスクリワード的にも非常に良好ポイントだったのではないでしょうか。
ダブルレポは以上になります。
1.日足以上長い時間足で、スラストを見つける。(最低8本以上、できたら15本以上)
2.DMA3を交互にローソク足が動くのを待つ。できたら3~4本、10本以内。
3.クローズを確認してエントリーする。
以上となります。
個人的見解なのですが、天井圏、およびボトム付近で発生するローソク足は直近のローソク足より長いことが望ましいです。特に大陽線、大陰線が交互に激しくぶつかり合っているチャートは最高です。
上記添付チャートも、直近手前のローソク足より、大きくなっています。最高値を更新して押し戻されているとかなりチャンスだと思います。
いわゆる、激しい乱高下が起こったあとは大きな調整前に起こる前触れですので、このポジション調整を狙いに行く形となっております。
●実は、上記のドル円日足チャートではダブルレポ減少が「ちゃぶついた」箇所を1回目でカウントすると、発生しています。但し、より確率の高いものをチョイスするならば、あとから形成された長い陽線、陰線が交互に発生したあとのほうが非常に望ましいです。
エリオット波動でいうと4波のもみ合い後、最後の一伸びを終えて、大陽線、大陰線が出ると非常に面白いと思います。
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