今回はRCIの使い方コラムですが、中でも最もワークしやすく、利が伸びやすいエントリータイミングについてご紹介いたします。
オシレーター系ですが、3本の線からなるシグナルで、一般的に使い方としてはエントリータイミングを図る指標として多く使われております。
あくまでもサポート役のテクニカル分析なのですが、そのポテンシャル高さに長年惹かれて、ひろぴーの愛用テクニカルの一つとなっております。
RCIの数値は
RCI9(短期)
RCI26(中期)
RCI52(長期)
となっており、数多くのFX会社のアプリにも入っており、デフォルト設定で最初からこの数字になっていることが多いです。
レンジ幅は-100%~+100%の間で推移するようになっており、中央値の0.00が±の境目となっております。
いわゆる、RCIのインデックスがこれより上で推移している場合は、上昇圧力が強く、逆に0.00より下で推移している場合は下落圧力が強いと単純にお考えください。
対してレンジの上下限ゾーンにあたる±80%ラインを超えている場合は、やや買われ過ぎ、やや売られ過ぎ、裏を返せば、強いトレンド発生中とお考えください。
さらに±90%ラインを超えている場合は、相場がオーバーシュート期間に入ったとご理解ください。
今回は、ある一定の形状パターンになったときに威力を発揮するエントリー手法をご紹介したいと思いますが、その前にもう一つ、RCI9,26,52の3本のインデックスの特徴も下記に紹介しておきます。
♦参考:ユーロドル日足 RCIチャート
目次
■RCI9の使い方
超単純ですが、向いている方向にエントリーです(笑)
主に順張りエントリーとなるのですが、RCI9の場合は方向をキビキビと変えてしまいますので、上に向いているからといってロングでエントリーしてもすぐに向きを変えてしまうことが多いです。
使い方としては鋭角にカクン!っと向きを変えた時にトレンド発生の初動になっていることが多いので、そのタイミングでエントリーするのが良いと思いますし、多くのRCIトレーダーはこの動きに注目されていることが多いです。
ストキャスティクスのようなイメージに近いかもしれません。
■RCI26の使い方
RCI26は比較的ゆったりした動きです。中期的な値動きを方向づけてくれるインデックスです。
トレンドが発生している最中に最も頼りになるのがRCI26です。
もし上昇トレンド発生最中に向きが真横に向いてしまったり、少し下向きになりかけているときは非常に注意が必要です。(下落の場合は、もちろんこの逆です。)
個人的にはエース指標で、トレンド発生中のRCI26の方向には、なるべく逆らわないようにトレードをしております。
■RCI52の使い方
RCI52は3本中、最も遅い動きをします。MACDよりも遅いぐらいです。
非常に緩慢な動きをするのですが、反転しますとなかなか方向を変えません。
ではどういったときに使えるのかというと、例えば強い上昇トレンドが発生した後、ローソク足が長らく高値圏で揉み合いを続けたとしましょう。
強いトレンドというものは、高値圏でも押し目買い意欲が根強い中々相場が反転しません。
しかし、それでもRCI52が上昇形状から下落形状に向きを変えて一定の数値を下回ったとしましょう。
そのタイミングで、大きく相場が動き出すことがあります。(それは下記、詳細を記します。)
最ものんびり屋さんのインデックスですが、時折見せる威力は非常に強いシグナルをもたらせてくれることがあります。
視覚的形状はRCI26と使い方はほどんど同じになります。
■RCIパターン分析
さて、ざっくりRCI3本の使い方と特徴を説明しました。
下記はこれらの3本のRCIを使ったとき、特にエッジが効くパターンとそれに該当する似たようなチャートキャプチャをご紹介したいと思います。
ズバリ、今回紹介するのは、トレンド反転のタイミング、初動を狙う順張りトレードです。
大きなトレンドがやがて終焉し、ローソク足が反転します。
そのタイミングを狙ってエントリーする方法です。基本的にはRCI26と52がメインになり、RCI9は補助的な役割になります。
■RCI26 主体としたトレードパターン
RCI9が黄緑色
RCI26が水色
RCI52がオレンジ色です。
ピンクで囲ったポイントを御覧ください。
おおよそ、それぞれ似たようなタイミングで上向きをはじめました。
まず、RCI26が主役のパターンです。
ローソク足チャートをご覧の通り、下落トレンドが終焉を迎えて反転しました。
このチャートに下落のトレンドラインを引いてみると、トレンドラインを割り込んだタイミングで上昇を始めていたようにも見えます。
ローソク足トレードの基本ですが、高値と安値を切り下げているときがトレンドですよね?
しかし、トレンドラインを割り込んできたら、FXトレードでは、注意が必要になります。
相場が間もなく反転する可能性が高くなるからです。
で、このRCI26を使ったトレードというのは、上記のローソク足形状になったときに、タイミングよくRCI26が-80%ラインを上抜けていると上昇の可能性が尚更高まります。
さらに高値と安値を切り下げていたところを安値を割り込まずに高値を更新したタイミングなどが重なっていれば、非常にグッドなエントリーポイントです。
非常に単純です。
1.ある程度の大きなトレンドが発生していたかを確認する。
2.トレンド発生後、トレンドラインを引いてみて、割り込みかけている、もしくは割り込んでいた。
3.RCI26がボトム圏から浮上し始めている。-80%ラインを上抜け始めるとトレンド反転が加速しやすい。(-80%以下のボトムで張り付いている時間が長いと尚更良い。)
こういったタイミングでは打診買いがおすすめです。もしローソク足の高値を超えて高値と安値を切り上げているならば、さらにポジションを追加するのも良いでしょう。
■RCI52 主体としたトレードパターン
さて、次はRCI52が主役のパターンです。
先程のチャートと似たような形状をしておりますが、こちらのチャートはRCI26ではなくて、RCI52が-80%圏を浮上したタイミングでローソク足が強めに上昇を始めております。
このパターンはRCI26が上昇したのにもかかわらず、ローソク足がイマイチついてこなかった失敗パターンになります。
しかし、間もなくしてRCI52もボトム圏を脱出してきますので、一度はカットしつつも、もう一度エントリーチャンス到来となります。
RCI52のパターンも同じように、トレンドラインを割り込んでいるか否か、高値と安値を切り上げているかなどを判断してトレードしてください。
もちろん、このタイミングでRCI9やRCI26の向きを確認してもOKです。2本とも下向きならばちょっとエントリーは躊躇しなければいけないかもしれませんが、どちらか1本が上に向いているならば、ロングでエントリーしても良いでしょう。
またRCI52トレードになる場合、前の下落トレンドがより強烈なトレンドになっていることが多いです。
RCI26程度の反転では、下落していたトレンド圧力が強すぎて反発しきれていなかったといったほうが現実味あります。
裏を返せば、その強いトレンドが発生して長らくしてRCI52までもが反転を始めたということは反転のエネルギーが大きく貯まりきっていることも多いです。
より大きな反発が望めますので、チャンスは少なめですが、当てると大きいのでぜひ狙ってみてください。
【注意】RCI26トレードも52トレードも下落トレンドからの反転を参考にご紹介しましたが、上昇トレンドからの反転のパターンも全く同じだとご認識ください。
【どちらも成功するパターン】
さて、今度は下落パターンですが、どちらも成功するパターンです。
RCI26が下落し、間もなくRCI52も下落しました。
RCI26が+80%ラインを割り込んだタイミングでエントリーしつつ、RCI52が+80%ラインを割り込んだタイミングでさらに追加の戻り売りを入れるパターンになります。
追加を入れるパターンですね。
さらに、RCI26は±0のラインを割り込んだ場合(上抜けた場合)、ローソク足トレンドが加速しやすい傾向もありますので、条件が2つ揃った2つ目のRCI52トレードがワークしていたことになります。
このパターンもぜひ覚えておいてください。
条件が1つよりも2つ、さらにRCI9も同じ方向に向いていた場合、条件が3つ揃っていたときは尚強気でエントリーできます。
リスクコントロールをしながら、勝負するところはいつもよりレバレッジを強めにかけて勝負できるようになります。
実践的には、このパターンが最も使えますのでぜひご活用してみてください。
■RCI反転トレードまとめ
今回ご紹介したRCIトレードは、個人的には最も多用するエントリー手法の一つです。
もちろん、100トレード中、100トレードをこれらのテクニカルだけでは判断しません。
市場のファンダメンタルズや市場のポジションの偏りを考慮した上で、勝負できるタイミングを計算にいれながら、しっかりとトレードをしております。
その条件下で更にRCIのこれらの条件が重なったときに、テクニカル分析は非常に役立ちます。
そのためのテクニカル分析だということをご理解ください。
それはさておき、今回ご紹介したRCIトレードは相場の反転タイミングでは本当にトレードのサポートをしてくれることは確かです。
上記の添付チャートはすべてドル円の4時間足トレードになりますが、1時間足や日足でもワークしますし、他通貨ペア、マイナー通貨ペアでもワークします。
こういったチャンスが来るのは月に数回ですが、通貨ペアの幅を広げますと、その分、チャンス到来のタイミングが多くなりますし、且つ、時間足の幅を2~3つ持っておりますと、毎日何かしら1度はチャンスがくるのも確かです。
そのタイミングで市場のポジションが戻り売りになっているのか、押し目買いになっているのか、おおよそ市場はどちらに向いているのかを考える癖も同時つけてください。
特にちょうど金融市場の思惑とは逆の方向にエントリータイミングがやってくると、大きくプライスが伸びていってくれます。
一斉に市場のポジションが逃げ出すからです。
そのタイミングがやってくる前を人一倍早く察知できる手法が、このRCI26とRCI52を多用したトレードになります。
長くなりましたが、このように相場の反転の初動を捉えるのにRCIを有効に使ってみてください。
もちろん、移動平均線やボリンジャーバンド、MACDなどと組み合わせてお使い頂いても結構です。
各個人、テクニカル分析の確率を高めるツールとしてお使い頂ければ幸いです。
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