FXのニューヨーク(NY)市場の特徴とトレード戦略を元外銀トレーダーが解説！

FXのニューヨーク時間の取引方法について悩んでいませんか？
一概にニューヨーク時間と言っても、時間帯ごとに値動きが異なり、また急変動しやすい時刻もあります。

今回は元外銀ディーラーの山中の経験談を元に、ニューヨーク時間の売買戦略について解説します。

FXのニューヨーク(NY)市場とは

FXのニューヨーク時間(ニューヨーク(NY)時間)は、日本時間の21時～早朝6時（冬時間は22時～早朝7時）のことを指します。

ニューヨーク(NY)のヘッジファンド勢が取引を始めるため、市場が活発になりやすいのが特徴です。

前場（21時〜25時/午前1）は、ロンドン時間と被っており、また経済指標の発表が大分め、流動性が高く取引がしやすくなっています。
またスリッページが少なく、損切りもスムーズに行えます。

一方でニューヨーク(NY)時間の後場（午前2時〜6時）は、
動性が低くなり相場が動きやすくなるため、デイトレーダーにとっては重要な時間帯です。

またニューヨーク(NY)市場では多くの経済指標が発表され、特に21時台は下記の通り多くの経済が発表されます。

　※特に重要

比較的に流動性が高く、取引がしやすいニューヨーク(NY)時間ですが、その中でも気を付けるべき時間帯が3つあります※。

それぞれ詳しく解説します。※それぞれ日本標準時における表記

ニューヨークオプションカットは、米国ニューヨーク市場での通貨オプションの権利行使の期限時刻です。この時間の前後には、大きく変動しやすいです。

またニューヨーク(NY)オプションカット時は、オプション価格付近の価格帯の中で、値動きがうろつく傾向があります。

これはその価格の前後で、オプショントレーダーの攻防が繰り広げられているからです。

ロンドン市場の値決めであるフィキシングは、日本時間の午前1時（夏時間は午前０時）に行われます。

ここで金の価格が決まり、金はドル建てで取引されるため、FX市場が動きやすくなります。また月末のロンドンフィキシングが特に変動が激しい。

英ポンド系通貨(GBP/USD・EUR/USD・EUR/GBP)は、特に変動が激しくなりテクニカル効かなくなりやすい。

ただしロンドンフィキシングの値動きには、規則性があるので毎回の値動きをメモしておけば、ある程度値動きが予想できる。

ニューヨーク(NY)市場のクローズの10分前(土曜の5時50分~6時)に取引をするのは危険です。

スプレッドが開く上に、ポジションを月曜日に持ち越した時の、イベントリスクが高くなるためです。

なおディーラーならではの戦略ですが、ニューヨーク(NY)市場のクローズ間際は、参加者が少なく取引も薄くなっています。
このときシドニーやオーストラリアのディーラーが入ってきたところを、叩く戦略もあります。

また後場に仕掛けていた時期があり、その時は後場に合わせてタクシーで出勤をしていたそうです（電車通勤だと携帯電話が使えなく、緊急時に取引ができなため）。

FXのニューヨーク時間と言っても、前場・後場で値動きが異なるため、NY時間の中でも自分の取引スタイルに合った時間帯を選ぶようにしましょう。

また24時~のニューヨーク(NY)オプションカットと、25時のロンドンフィキシングのタイミングは常に意識しておくと良いでしょう。

さらに6時~の土曜日のニューヨーク(NY)市場引け際には、基本的に取引しないことをオススメします。